タチウオ釣りは大阪湾で大人気の釣りでしたが、最近では東京湾でも大人気の釣りの1つです。
今回は船からのタチウオテンヤでの釣りの解説になります。
もちろん、タチウオはジギングでも狙えますし、陸からショアジギングでも餌でも釣ることもできます。
しかし、大阪湾のタチウオと言えば、やっぱりタチウオテンヤではないでしょうか。
近年では東京でもテンヤでの釣り人気が盛り上がっています。
タチウオテンヤとは、ハリとオモリが一体になったテンヤと呼ばれる仕掛けを用いて、タチウオを船から狙う釣りです。
大阪湾を中心に人気があり、ルアーフィッシングの様なゲーム性を楽しみながら、数も型も狙うことができます。
個体数が多くて活発にエサを喰うので、初心者の方でも楽しめ、アタリが多くてボウズが少ないことも魅力のひとつです。

タチウオテンヤの釣り方
誘い方
タチウオは基本的に上を向いて泳いでいる魚なので、テンヤを着底させた後は上へ上へ誘いをかけつつ、アタリのあるタナを探っていきます。
状況によるのですが、一般的に
活性が高い時は速巻に好反応
活性が低い時は遅巻に好反応
と言われています。
ストップ&ゴー~巻く→止める→巻く→止めるの動作の繰り返しで、「ただ巻き」よりはメリハリのある誘いになります。
「ただ巻き」に比べて、タチウオの活性がよい時に釣りやすいパターンになります。
ほかにもシェイクや、ジギングのようなかなりシャクる誘いもありますし、フォールでもあたりはあります。
また一定のタナで待っているほうがよい場合もあります。
状況に合わせたヒットパターンとタナをうまく見つけることがタチウオ釣りの面白いところでもあり重要な部分でもあります。

あたり
あたりにもいろいろなパターンがあります。
タチウオは獰猛な魚ですが、エサを捕食するのが下手なので、はじめから大きなアタリを出すことは比較的少ない魚です。
はじめは小さく、コツと突いているようなアタリが多いです。
タチウオがいきなり食って、大きく竿先が曲がることがありますが、そのような当たりは少ないです。
まずコツコツと小突くような当たりがあります。タチウオテンヤ釣りでは、早合わせは禁物です。誘いを入れるなどして、しっかり食い込んでから合わせることが重要です。
焦らされたタチウオが勢い余ってテンヤを噛んで持ち上げた場合、竿先の負荷がフワッと急になくなると食い上げのあたりです。
この2パターンの「本アタリ」が出た場合は、今までテンヤを突いてただけのタチウオが、テンヤを咥えた瞬間のアタリなので、すかさず竿先を上げてアワセを入れてください。
あたりの後に合わせても乗らなかった場合は誘いを続けてください。何度か失敗してもタチウオが追ってきている可能性があります。
あわせが決まり針掛かりしたら巻いてください。
途中、ラインの負荷がフワッとなくなり、「あれ??バレたかな?」と思うことがありますが、これは、タチウオが上を向いて泳いでいる時に起きる現象です。
ですので、この時に巻き上げを止めてしまうと、泳ぎ上がったタチウオにラインを切られてしまったり、テンションがなくなりバレてしまいますので、巻き上げを止めないことが重要です。
水面までタチウオが上がれば、タモは使わず、船上に抜き上げてください。
竿で抜き上げる方もおられますが危険ですので、できれば糸を持って抜きあげてください。

タチウオテンヤのロッド
タチウオが餌を追いかけてショートバイトしてきたところを感知できるということが非常に重要です。
小さなアタリを見逃さない感度の良いティップと、フッキングの際にタチウオを弾き飛ばさないよう、しなやかに曲がるブランクスが備わっている必要があります。
掛け調子と乗せ調子があるのですが、初心者の間は乗せ調子のロッドをお勧めします。
掛け調子
掛け調子とは、いわゆる先調子のロッドことです。具体的には8:2もしくは9:1の調子のロッドです。
これは、タチウオの活性が非常に高い状況で、小さなアタリを的確に捕らえ、次々とタチウオを掛けて行くような状況に適しています。
乗せ調子
乗せ調子とは、いわゆる本調子のことをいいます。
タチウオの活性が今ひとつの時、テンヤには触るがなかなか口を使ってくれない状況の時、ジッと我慢して確実に食わせるため、7:3もしくは6:4の調子でじっくりと待つのに向いています。
初心者の方で、あたりがいまいち、わかりにくいという方は乗せ調子のロッドを選ぶことをおすすめします。
ダイワ(DAIWA) 極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS 178
近年、テンヤタチウオの釣りの進化は目覚しく、それに伴い竿に求められる性能も変化してきた。極鋭タチウオテンヤSP EX AGS 178は現代のテンヤタチウオに高次元で対応するべく開発。 絶対的な感度を誇り、タチウオからの繊細なアタリを表現してくれる超弾性チタン合金『SMT』を搭載。 ガイドには軽量、高剛性を誇る『AGS』のRフレームにCリング、Nリングを搭載し、更なる手感度と軽さを手に入れた。徹底した実釣から使用感や操作性にもこだわり、過去に類を見ない軽さを実現、EXの名に恥じない軽快な釣りを可能にした。 感度や操作性、アワセやその後のやり取りを総合的に勘案し178cmと絶妙なレングスを採用。テンヤタチウオにおける幅広いシーンで高次元に対応してくれる。
シマノ(SHIMANO) サーベルマスター BB 各種
73 M190
喰わせ性能重視の7:3調子
タチウオのアタリを目感度で大きく表現する繊細な穂先と、クッション性を持ったベリー~バットが特徴の7:3調子。低活性時の小さなアタリを弾かずにバラシを防ぐ、喰わせ系アイテムである。
73 MH185
喰わせと掛けの7:3調子
タチウオのアタリを目感度で大きく表現する喰わせ穂先に、穂持ちからバット部にパワーをもたせることで、操作性とフッキングパワーを与えた7:3調子の喰わせ掛けアイテムである。
82 MH180
オールラウンドな8:2調子
タチウオ釣りにおける喰わせの誘いから、攻めの誘いまで幅広く対応できるオールラウンドな8:2調子。タチウオの活性、海況問わずに活躍できるシリーズの基軸となるアイテムである。
メジャークラフト クロステージテンヤCRJ-S802MH/Tenya
重めのテンヤを考慮したバットパワーと繊細なソリッドティップの融合を実現した新世代ひとつテンヤ専用モデル.
「クロステージ」にはメジャークラフトが蓄積したノウハウを惜しげもなく注入。アクションの付けやすさ、ファイトのしやすさをコンセプトにクオリティーに妥協することなく開発。このプライスでこの完成度に驚かれると思います。様々なシチュエーションがクロスオーバーする「海というステージ」を是非満喫して下さい。
タチウオテンヤのリールについて
サイズ
リールのサイズは最低でもPE2号が200m以上入るリールを選んでください。
オマツリやタカ切れは非常に多い釣りですので、ラインが少なくなると釣りができなくなります。
電動リールではシマノで400〜800番、ダイワで150〜200番がおすすめです。
電動か手巻か
手返しが非常に重要な釣りになりますので、電動を強くおすすめします。
もちろん、手巻きでも釣りは成立しますが、1日となると少し疲れてしまうかもしれません。
また電動の場合、たなの把握がしやすいところもメリットのひとつです。
ハンドル
ハンドルはシングルハンドルとダブルハンドルのどちらでもよいのですが、僕はシングルをおすすめします。
理由としては、シングルハンドルは力を込めて巻けるため、深場や大物とのやりとりが楽になるからです。
ギア比について(手巻きの場合)
ハイギアをおすすめします。
手返しにも影響しますが、タチウオは喰い上げてくるので、その際、ハイギアの方が圧倒的に有利になります。
タチウオテンヤのおすすめリール
ダイワ(DAIWA) 電動リール シーボーグ 200J(右/左)
ワンハンドで快適に操作が行える『JOGパワーレバー』(アルミ製)に、海水や異物の浸入をブロックして初期性能を長く維持する防水・耐久テクノロジー『マグシールドボールベアリング』、ハイパワー&ハイスピードの「MAGMAXモーター」を搭載。さらに「ATD(オートマチックドラグシステム)」は魚の引きに応じてスムーズにテンションを変化させ、滑らかに効き続ける。タチウオにコマセ真鯛やタイラバ、深場のマルイカ・ヤリイカ・ライト落とし込み等、電動リールで楽しめるライトゲームの世界がさらに広がる。PE2号-300m、3号-200mの200サイズ。パワフル巻上のシングルハンドルと手返し重視のダブルハンドルでターゲットに応じて使い分けできる充実のラインナップ。
JOGパワーレバー ― JOGでしかできない釣りがある。
ダイワが業界で先駆けて実用化した「JOGパワーレバー」。従来はリール本体の右上にあったパワーレバーをセンターに配置し、形状も直感的に操作しやすいダイヤルタイプを採用。これによりクラッチのオンオフ・タナを切る・タナを取り直す・合わせる・巻き上げるなど、実に様々な操作がロッドを握った手の親指1本で行えるようになった。ロッドを握れば親指は自然にリールボディ上部に添えられる形となるので、人間工学的にも無理がない配置・形状である。空いた方の手は完全にレバー操作から解放され、ロッドの持ち替えでもたつくこともない。JOGパワーレバーを使いこなし、これまで以上に軽快にターゲットとの駆け引きを楽しんで頂きたい。
ダイワ(DAIWA) 電動リール レオブリッツ 200J
ロッドの持ち替えでもたつかない設計
従来はリール本体の右上にあったパワーレバーをセンターに配置し、形状も直感的に操作しやすいダイヤルタイプを採用。これによりクラッチのオンオフ・タナを切る・タナを取り直す・合わせる・巻き上げるなど、実に様々な操作がロッドを握った手の親指1本で行えるように。
ゲームに集中できるドラグ
魚の引きに対して滑らかに反応するオートマチックドラグシステム(ATD)搭載。
引きに合わせてスムーズに作動し、滑らかに変化しながら効き続ける。魚に違和感を与えないため、主導権を握られず、大型相手でも不安のないやり取りが可能に。
シマノ(SHIMANO) 電動リール プレイズ 600 601
PE2号300m、PE3号200mのラインキャパシティを有し、タチウオテンヤ、マルイカ、コマセマダイ、テンビンタチウオ、ヒラメ、浅場アカムツなど、幅広い電動ライトゲームに対応します、PLAYS登場のベーシックモデルです。パワー&スピードは十分なものです。スーパーフリースプール、楽楽/速度一定モード、ヒートフリーシステム、電動超スロー巻上げ、棚メモなどの機能も充実しています。ハンドルノブは冬場も冷たくない、快適で握りやすい丸型CI4+ノブです。ハンドル長も65mmあり、手巻き時も軽い力で快適に巻き上げることができます。
シマノ(SHIMANO) フォースマスター 600/601
フォースマスター600シリーズに中間速設定をプログラミングした“NEWタッチドライブ”を装備して新登場。不意に強い押圧を加えても最大巻上速度に至らず、アングラーがあらかじめ設定した速度で巻上げを開始。その後は魚の大きさや引きに応じて繊細な調整をしながら楽しむことができます。喰い上げの多いタチウオでは速く、口の弱いアジなら遅くというように狙いの魚種に応じて初期設定を調整できるため、対応幅が大きく広がります。頻繁に繰り返すクラッチのON/OFFの切替操作がスピーディに行えるスピードクラッチ。高負荷時での過酷なファイトに無類の強さを発揮するMUTEKI MOTOR+。コネクター位置を変更することで、パーミング性を向上させたSコンパクトボディ。リール単体で海底と魚群がわかるNEW海底・魚群水深表示機能など多彩なフィーチャーを満載。最先端の手持ち電動リールの世界を存分にご満喫ください。
タチウオテンヤのテンヤ(仕掛け)

仕かけはこのようなシンプルなものです。
タチウオは歯が鋭いので、テンヤは道糸に直結するのではなく、切られにくいリーダーをつけます。
以前はワイヤーのリーダーを付けるのが常識的でしたが、タチウオの反応をよくするため、オマツリ時のトラブル対応を素早くするためなどの理由により、ここ数年はナイロンやフロロの30号前後を使用したリーダーです。
タチウオテンヤは各遊漁船で指定された号数の物を使用してください。
30号〜50号程度の範囲が一般的です。大阪湾では40号がメインになります。
近年は様々なカラーのテンヤが発売されていますが、アピール力が高いグローカラーをメインにいくつか他カラーがあれば十分です。
ヤマシタ(YAMASHITA) テンヤ 猛光太刀魚テンヤ
タチウオへ猛烈にアピールする夜光ヘッド太刀魚テンヤ。
猛烈発光:光度、輝度ともに業界TOPクラスの夜光塗料を採用し、旧モデルの約2倍の強力発光を実現!
トリプルエサ止め:エサをしっかりと固定しやすいトリプルエサ止め採用!
アシストアイ:カスタマイズパーツが取り付けやすいアイをヘッド後方下部に採用!
バランス:主に餌の腹部(下)からアタックしてくるタチウオが餌をしっかりと喰い付けるように水平バランスに設定。
フロロカーボンリーダー仕様:太刀魚に警戒心を与えにくいフロロカーボンリーダーを採用。
オマツリ時にもワイヤーと異なり、メインのPEラインを傷めにくい利点も。
ダイワ(DAIWA) 快適船タチウオテンヤSS 早掛スペシャル
エサ止めはイワシのシルエットを考え、後ろにいくほどケンが低くなるよう設定。イワシの尾ビレが誘いになるようにハリ先とエサ止めケンの位置設定など細部にこだわった設計。
エサ止めケン針の下にケミカルライト取り付け用のケミホルダー(ワイヤー)付き。潮が暗い時や濁りの強い時に効果を発揮する。
がまかつ(Gamakatsu) 船タチウオテンヤ 乗せアワセ
「下餌式」で、タチウオに「鈎を見せない」「鈎軸を噛ませない」「鈎先がエサに近く掛かりが早い」!小さ目の鈎で喰わせていく。コンパクトなシルエットで喰い渋り時に効果的。しっかりとタチウオの重さを感じてから、乗せるようにアワセてください。
さいごに
大阪湾の夏の風物詩タチウオ。
最近では日本中いろいろなポイントで大流行りのタチウオテンヤ釣法。
釣って楽しく、食べて美味しいので是非とも挑戦してみてください。
↓この本、非常ににわかりやすかったです。